【iモードの罠-iアプリの危険性】

 携帯電話でゲームができるという広告で2001年から携帯電話にiアプリという機能が付加されました。これはJavaというプログラム言語を使ったソフトウェアを動かす機能で、ゲームに限らずサービス事業者が自由に様々なものを提供できる土台となります。
 携帯電話は携帯パソコンとなったのです。しかし、これは既存のセキュリティ問題が携帯電話にも差し迫っていることを意味しています。
 プログラムは、言語の組み合わせです。文章と同じように作者がやりたいと思うことを実現する力を持っています。その言語の1つがJavaであり、Javaで書かれたプログラムはiアプリを登載した全ての電話機で動くことになります。
 プログラム言語には得意・不得意な分野・機能があります。セキュリティ上心配になるのは、携帯電話の中にある電話番号やメールアドレスを利用されることはないのか。ウイルスプログラムによって携帯電話が動かなくなったり乗っ取られたりすることはないのかという点です。この点はiアプリ用のJava言語の仕様を調べると、できることできないことが見えてきます。
 携帯電話内の電話番号やメールアドレスに直接アクセスすることはできないとは言え、これも何がきっかけでできてしまうかも知れません。決して安全を鵜呑みにすることはできないのです。 2001年5月にソニー製のiモードで他のiアプリの管理領域にアクセスできる不具合が発生し、そこから情報漏洩に繋がる危険性が指摘されただけでなく、将来への不安も残したのでした。
 また、コンピュータウイルスの可能性です。メールでiアプリを送り込むこともできるかもしれませんが、ゲームとして利用させて利用者を油断させるタイプが危険です。ゲームにからめて利用者の情報を集めることは簡単でしょう。
 iアプリからインターネットを利用したり電話を掛けることもできます。悪戯で電話を掛けるプログラムも簡単にできるということです。
 個人情報とiアプリが同居している以上、情報の漏洩が絶対にないとは言えません。不要な機能は使えない方機種を選ぶというのも大切です。使うからには細心の注意が利用者に要求されることは、他の通信機器と同じでしょう。


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