ホームページ、メール、チャット、掲示板など簡単なユーザー登録だけで利用できるサービスが沢山あります。
しかし、個人が運営するものから大手プロバイダが提供するものまで、品質にはかなり差があります。
特に、個人情報の扱いについては気になるところです。登録時に名前など入力しなくても良いなら漏れる情報がないことになります。でも、サービスを利用するIDやパスワードをしっかり管理しなければ、結局はなりすましという被害が発生します。
これは、サービスの管理者(運営者・提供者)にもしっかりとしてもらわなければ、結局は満足に利用できなかったり、不正に利用されたりすることになります。
世の中には民法という法律があります。そこには、有償の賃借の場合、双方に責任と義務がありますが、無償の場合は、利用者が責任を負うということが書かれています。
それはどういうことかと言うと、形態としては消費貸借と言うもので、自分の持ち物を無償で使わせる(消費させる)場合のことです。例えば、車を貸してあげる、香水を貸してあげるというものです。
もし、有償ならば故障した車や腐った香水を借りた人は、貸した人に文句を言って正常な物を要求することができます。逆に言うと、貸す方に正常に利用させる義務があるのです。
けれど、無償となると、一方的に得をするのは利用者なので、提供される内容に問題があっても文句を言うことができません。(故意に問題のあるものを貸すのはダメですが)
当然と言えば当然で、自分が貸す方の身になれば、タダで貸して何で文句を言われるのか。と、言うことになるはずです。
無償で物を借りる、もらうという場合、リスクは借りた方が全面的に負うということを理解しておく必要がありそうです。
もちろん、預けた個人情報を(サービスの提供と無関係に)不正に利用されたら、それはそれで、責任を追及する必要があります。